そら豆とは? なぜ筋が黒いの?

そら豆とは? なぜ筋が黒いの?

そら豆の季節がやってきました。初夏の味ですね。
そら豆は、マメ科の1・2年草で、さやが空に向かってつくので空豆の漢字が使われます。
また、蚕を飼う初夏に実り、蚕の形に似ているから蚕豆、実が反り返っているから反豆など、いろいろな呼び名の由来があります。

皆さんは、そら豆の筋がなぜ黒くなったかという昔話をご存じでしょうか。(諸説があります)

昔、あるところでおばあさんが煮豆を煮ようとそら豆を選んでいると、1粒転がり落ちてしまいました。
そして、火を付けようとした時にわらが、1本抜け落ちてしまいました。
かまどに火を入れると炭が1つはじけて外に飛び出てしまいました。
出会ったそら豆とわらと炭は、伊勢参りに出かけることにしました。
旅を続けると、橋の無い川にさしかかりました。そこで、背の高いわらが橋になってくれました。すると、そら豆と炭がどちらが先に渡るかの争いになりました。争いに勝った炭が先に渡りました。すると、炭の火でわらが燃えてしまい、炭とわらは川に沈んでしまいました。
争いに負けて腹を立てていたそら豆がそれを見て大笑いした時に、頭の皮が破れてしまいました。頭が割れてしまったので泣いていると、通りかかった娘さんが針と糸で割れた頭を縫ってくれました。その糸が黒糸だったので、今でも縫い跡が黒くなったとさ。

そら豆は、5~6月は野菜として、塩ゆで、外の皮ごと丸焼き、含め煮、揚げ豆、すり流し汁など、西洋料理ではサラダ、グラタン、ポタージュなど、中国料理では炒め物など幅広く使われます。
初夏の味を、昔話を話題にしながら楽しんでください。



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