「梅雨」と「梅干し」

「梅雨」と「梅干し」

青梅(あおうめ)がだんだん大きくなり、「つゆ」の近づきを感じています。
つゆは「梅雨」と漢字で書きますが、なぜ梅の雨と書くのでしょうか。また、「ばいう」とも読み、なぜだろうと青梅を見て不思議に思いました。

梅雨(ばいう)は、中国の長江流域では日本と同じ頃に雨期をむかえ、ちょうどその頃に梅の実が熟すことから、「梅」の字が使われたそうです。「つゆ」と読むことには諸説あり、木や草になどにつく「露(つゆ)」からや、梅の実が熟して潰れる頃なので「潰ゆ(ついゆ)」から転じたようです。また、雨が多く降る時期はジメジメとして黴(かび)が生えやすいことから、「黴雨(ばいう)」とも書かれたそうです。

つゆの季節がやってくると、気温や湿度が高くなり、特に食品の扱いには注意が必要になります。
梅干しは塩分濃度が高く、水分がかなり少ないために防腐効果があり、また、酸っぱさの素であるクエン酸が含まれていて殺菌効果があり、お弁当に入れると傷みにくくなるといわれてきました。また、昔からの梅干しは100年以上持つといわれていますが、最近の減塩志向により、塩分濃度が控えめのものが多くなり、防腐効果や殺菌効果が低くなっています。このことは市販されている梅干しには賞味期限が記載されていることからもわかります。お弁当への効果は、梅干しの周辺にのみであり、全体にはあまり効果がないので注意してください。

しかし、梅干しには疲労回復、食欲増進、抗酸化作用などもあり、健康のためにもお弁当に入れたい一品です。



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