梅雨はなぜ梅という漢字なの?

“梅雨”に入りましたね!

今年は例年よりも早い“梅雨”入りとなりました…。
雨が降り、蒸し暑かったり、涼しかったりと体調管理がたいへんですね。
ところで、梅雨という漢字。なぜ「梅」という字が使われているのでしょうか。

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“つゆ”の語源は、梅の実が熟す時期なので「熟(つ)ゆ」、その他には「露(つゆ)
けき時期」、じめじめとして物が腐るので「潰(つい)ゆ」など、そしてかびが生え
るので「黴雨(ばいう)」などと諸説あります。現在の私達は“つゆ”に入ることを
「入梅」、そして「梅雨(ばいう・つゆ)」と書きます。

梅は中国が原産で大陸文化と共に渡来しました。早春に他の木よりも早く開花し、
美しい色・形・芳香によって観賞用として好まれました。(このことから「松竹梅」
として、おめでたい木のひとつとされました。)
そして、果実は生食することはなく、身体に良い食品として加工し利用されてきました。
中でも梅干しは平安時代中頃には効用が書かれた書物があり、武家社会では出陣の時に
縁起物として食べられ、さらに兵糧食として「日持ちが良い」「のどの渇きをいやす」
「疲労回復」「水あたり」などの殺菌や整腸剤として重宝にされていました。
江戸時代後半には「梅干しの七徳」といわれる効用が紹介されています。

【梅干しの七徳】
 1.毒消しに効あり。ゆえにうどんには必ず梅干しをそえて出す。
 2.防腐に効あり。夏は飯櫃の底に梅干し1個を入れておけばその飯は腐らず。
 3.疫気を避けるに効あり。旅館では朝食に必ず梅干しを添えるを常とする。
 4.その味かえず。
 5.息づかいに効あり。走る際、梅干し1粒口に含めば息切れず。
 6.頭痛を医するに効り。 婦人頭痛する毎に梅干しをこめかみに貼るを常とする。
 7.梅干しよりなる梅酢は流行病に効あり。

今でも、梅干しは日本人にとって欠かすことのできない“ご飯のお供”として、
おにぎりの具や日の丸弁当、梅和えなど料理の味付けに用いられ、そして朝食
時には必ず一粒食べることを習慣にしている人も多いと思います。

梅と日本人のつながりは深く、この大切な梅を熟させるのがこの時期の長雨で
あることから、「梅」という漢字が使われるようになったようです。

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梅には疲労回復に効果があるといわれる“クエン酸”、“リンゴ酸”が豊富で、
防腐効果や食欲増進、整腸作用に役立ちます。
生活習慣病の予防から、食事は「減塩」とされ、梅干しを各家庭で作ることが
少なくなってきたようではありますが、梅酒・梅ジュース・梅ジャムなどを作って、
家庭の味を楽しみ、梅の効用で体調をととのえて下さい。



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